カテゴリー:Planning
私が実際に仕事で使う(確率の高い)ビジネス系の表現を集めました。
Part 1 戦略(Strategy)の中のPlanningカテゴリーです。
もしあなたが現在コンサルタントなら覚えてみて下さい。実際にプロジェクトを行う際に使えます。口に出さないとしても、頭の中で”しゃべって”(笑)みて下さい。
(この他、StrategyのProcessやCompletion、Partnershipなどに関するボキャブラリー・リストもチェックしてみて下さい!)
英語ビジネス表現の特徴
- 日本語化している表現も少なくありません。(例:Alignment)ただ、これらには注意が必要です。日本語化する際に意味が変化している、あるいは、いくつかの意味の中の1つだけになっている場合が多いからです。
- 多くのイディオムを構成している単語は中学程度のものが多いです。ただ、やっかいなのは、それらがいくつか一緒になってイディオムになると想像とは異なる意味を持つことです。
- アメリカ英語はイディオムがショッキングなほど多いです。
- アメリカ国内でも、Regionによっても異なるイディオムを持っています。(私の上司の1人はシカゴの人でしたが、NYにしか住んだことのない私が知らない”シカゴチックな”イディオムを使って私を困らせていました!笑)もちろん、英語圏でも、国によって異なるイディオムが使われますし、同じことを表現するにも異なるイディオムが使われることがあります。
- 更には、年代によって好んで使う表現は異なります。(私の上司の一人(Baby boomer)は、好んで”World class”を使っていました。)(日本でもそうですよね!)
このコンテンツの使いやすさの工夫
- 実務での使いやすさを考えて、Jobカテゴリーごとにまとめています。
- また、それらのコンセプトは、実際のプロジェクトなどが進む順番にしてあります。(例えば、Planning -> Execution -> Completion)
- 英文の下に日本語の文を付記しました。ニュアンスを使えることを優先しており、直訳ではありません。
表現の解説
カテゴリー:Planning
戦略などを考える最初のステップ、Planningで使われやすい表現を説明します。
big picture
Your strength as COO is to see the big picture and understand why and when some things work and why and when others don’t.
COOとしてのあなたの強みは、ビッグピクチャーが見えること。そして、ビジネス施策が、”なぜ”、”どんな時に”成功し、”なぜ”、”どんな時に”失敗するかと理解できること。
最近は、日本語でも使うようになった「ビッグピクチャー」です。Don’t miss the forest for the trees.(木を見て森を見ず)などとも通じる表現です。担当プロジェクト数が多いと、ついつい目の届くタスクにばかり意識が行ってしまいます。全体を見ながら進めると、良い仮説も立ちやすいし、そうすれば、クライアント、当方にとってムダな作業も軽減できます。
Visionなどを考えるとき、詳細なPlanningをする前などに使えそうな表現です。
align
Our sales department needs to align with the customer service department on this marketing issue.
このマーケティングに関する問題について、営業部とカスタマーサービス部は、整合が取れた動きができる必要がある。(「お互いに協力し合って一緒に動きましょう!」)
整合していることです。a + lineに分解できます。名刺は、Alignmentです。”アラインメント”は、既に一部(自動車など)の分野で日本語になっていますね。この文での意味も、そこから推測可能ですね。職場などで使われるときには、「お互いに協力し合って一緒に動きましょう!」のように、ちょっと情緒的なニュアンスを含めて使うことも多いです。
社内のChange managementなどで使えそうな表現です。
safe bet
It’s a safe bet that Metaverse will be part of our daily life within the next five years.
きっとあと5年以内には、メタバースは私たちの日常生活の一部になるよ。これは妥当な推測だと思うよ。
きっとあなたもご存知の通り、betは「賭ける(こと)」です。上記の場合は、「推測」という言葉を使いましたが、「妥当な見当」というニュアンスです。
提案などの安全度を表現するときに使えそうです。
long shot
We are running out of funds. It’s a long shot but we could try to win the prize money at the start-up contest.
資金が底をつきそうだ。可能性は低いけど、あのベンチャーコンテストに出て、賞金を狙おうか。
Long shotは、「遠くから打つこと」です。19世紀終わりに生まれた表現です。
日本語の「ベンチャー企業」は、”start-up (company)”です。Ventureは、アドベンチャーと非常い近い意味です。但し、前者の方が、危険度は高いニュアンスです。
提案などのリスク度を表現するときに使えそうです。
jump on the bandwagon
All her friends had switched from Samsung to iPhone, so she decided to jump on the bandwagon and bought the Apple phone too.
友人が全員iPhoneを持っているので、彼女も流れに乗ってサムソンからApple社の携帯に乗り換えた。
これも19世紀に生まれた表現です。人を集めるのがうまいサーカス団がワゴン(幌馬車の後ろの部分)を使っていたので、政治家が真似をしてワゴンを使うように。同じ政策を支持する人がそのワゴンに乗ることから、この表現が生まれました。
マーケティングのプランニングに使えそうな表現です。
think outside the box / think out of the box
OK, team, we really need to think out of the box. We got to impress the CEO and land the contract!
メンバーの皆さん、イノベーティブに発想して下さい。CEOを感動させて契約を取らなきゃ!
この表現は、半ば日本語になっているので、きっとあなたも既にご存知かも知れないですね。Cliche(常とう句)にはなっていますが、また鮮度は無くなっていないので、よく使われる表現です。ビジュアルだということもあると思います。
Planning段階での、この例文ような使い方が典型的ですね。
(give someone) carte blanche
This contract practically gives our sales reps carte blanche to decide which items to sell or not to sell in the US market.
このコントラクトにサインすれば、US市場において、どの商品を売るか売らないかを決める全裁量を、セールス・レップに与えてしまうことになる。
他の表現に比べて聞く機会が少ないかも知れませんが、是非使いたい表現です。
何となく感じられた通り、フランス語です。carteは、カードなどの意味。Blancheは、白。”完全な”自由裁量を示します。
上記のような使い方が典型的ですね。
(私がこの表現を覚えたのは、The Mentalistというcrime showです。捕まえた犯罪者(特殊能力を持っている)に対して、FBIがその後の刑について交渉します。いろいろ条件を出すのですが、犯罪者の方が上手で、”Give me carte blanche. If you don’t, I’m out.”(交渉の条件はオレが好きに決める。でないと、この交渉は終わりだ)のようなことを言っていました。
start with a clean slate
We can start with a clean slate to develop a product distribution network however we like.
全くサラの状態から始めることができる。我々の好きなようにプロダクト・ディストリビューション・ネットワークを構築できる。
Carte blancheと似たようなニュアンスがあります。Planningステージにおいては、上記のような使い方が典型的だと思います。
私がこの表現を非常に意識したのは、新設のコンサルティング・チームを任されたときでした。その時はまだ英語に自信が無かったので、「英語が完璧じゃないけど、コンサルティングがちゃんとできれば、こんな大切な仕事も任せてくれるんだ!」と感動したのを覚えています。
ballpark number / figure
The total costs for the system installation will slightly vary from region to region, but a ballpark figure would be between $10k to $20k.
システムの備え付け総費用は、地域によって多少違うけど、目安は10K~20Kドルくらいになると思う。
他の表現を使うと、Educated guessでしょうか。野球のコメンテイターが、球場にいる観客の数を大雑把に見積もったのが語源だと言われています。最初に公式に使われたのは、1960年代です。
サプライヤ-やクライアントとの値決めのとき、この表現が使えるとやんわり話ができるのでいいですね。
due diligence
You must exercise caution and perform due diligence before hiring your vendors.
ベンダーを雇う前には、(リスクが無いように)注意を払って、きちんとアセスメントをするべきだ。
コンサルティング・ファームなどでDue diligenceというと、「M&Aのときに買収対象の企業を精査する」という、非常にSpecificな意味で使われる場合が多いです。それに対して、アメリカなどで日常的に使われる場合には、もう少し広義で使われることが多いです。車の購入などの際にも使われます。
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