固いのも簡単ではないですが、柔らかい方も難しい!

私のクライアント/友人で、シカゴの子会社のマネジメントをしている人がいます。

例えば、彼が年始に方針発表などのプレゼンをします。自信を持って効果的なプレゼンを果たします。ところが、プレゼンが終わって雑談になると急に寡黙になってしまいます。

“柔らかい話”ができない!

子会社の戦略を理路整然と伝えることも、部下の意見にロジカルにコメントすることも、リーダーとしては非常に大切です。そして、同時に雑談もできれば、あなたのいろいろな面も見せることができ、会社の同僚や部下ももっと打ち解けてくれるかも知れません。パントリーで部下と週末の家族旅行のことなどをちょっと話せるだけで心理的距離もぐんと縮まって、組織としての動きが良くなるかも知れません!

これがGAMBIT Linkを考えた背景です。

なぜ雑談(ChatSmall talk)は難しいのか?

ちょっと大げさなんですが、「なぜ、雑談が難しいか」を考えてみました。(こんな分析をしてしまったのは、もちろん職業病です!笑)

ちょっと他の形態のコミュニケーションと比較してみました。

上の表を見て分かるように、雑談(chatやsmall talk)があまり得意でない人が多い理由は、「話があっちこっちに飛ぶ上に(ランダム)、どんな内容になるか予想が難しい」ことです。もしかしたら、日本語でも同じかも知れないですね。例えば、あまり馴染みのない相手と2人きりになったら(特に自分より偉い人ならなおさら!)、どんな雑談をすれば良いかちょっと迷ってしまいますね?ましてや、それを外国語である英語でやるんですから、その難度ったらありません!

例えば、上の説明(私のクライアントの話)にも出てきた(formal)presentationとかspeech。言うまでもなく、これは最も扱いやすいです。自分で話したい事柄を話すだけなので、その内容は100%「予想が可能」(自分で書いたものなので当然!)です。話もlinear(直線的)で至ってsimpleでstraightforwardです。delivery(話し方)の技術については個人差があるものの、練習でどうにでもなりそうです。

一方、Lectureやspeechと比べると、discussionやdebateの難易度が多少上がるのは直感的に分かります。複数の人が思い思いのことを話すので、やり取りは複雑になります。ただ、トピックは規定されていることが多いため、話の行き先(言語学ではdiscourseと呼びます)やscopeが、かなり予測可能です。

更に、speech/lecture、discussion/debateとchat/small talkを比較するため、visualizeして比べたのが上記の図です。それぞれの特徴や難しさが感覚的につかめ・・・ますか?(笑)(少なくも、“雰囲気”くらいは伝わることを祈ります・・・)

ここまでで見て頂いたように、Chatやsmall talkをマスター(?)したければ、speechやdiscussionのようなアプローチでは成功する確率が低いことが分かりました!ただ、通常の人間(スーパーマンではなく!)が行う活動なので、「全く手に負えない」とか「準備のしようがない」というシロモノではありません。対処の仕方はあります!

ここで登場するのが、雑談力の特徴を押さえたトレーニングメソッド、GAMBIT Linkです!そのしくみを説明します!

GAMBIT Linkのしくみと使い方: PredictInfluenceで、シナプス構造の大活用!

私たちが普段する会話の内容は、“トピック”(下の図のオレンジの四角)ごとに頭の中に保存されています。そして、私たちは、必要な時にそれらを取り出そうとします。多くの場合、一つのトピックを引っ張り出すとそれに関係の深いいくつかのトピックもくっついて出てきます。(ちょっと芋堀りにも似ています!)

一緒に話される機会が多ければ多いほど、それらのトピック間のつながりは強くなります。この連結したトピックのグループを、GAMBIT Linkでは、“ドメイン”(Domain)(関連のあるトピックの集まり=テーマ:下の図の全体)と呼びます。

Neuron network(脳内ネットワーク:左写真)にも似た、このようなトピック/ドメインのNetworkを脳内に人口的に作って雑談力をつけようとするのが、GAMBIT Linkのアプローチです!

例えば、あなたは2週間後にFashion industryの交流会に出席します。あなたは、その人たちとネットワーキングをしたいと考えています。

重要なポイントの1つめは、”Prediction”です。この催しに参加するのは、ほとんどがFashion industryの人たちです。なので、あなたの頭の中に、左のようなFashion industryに関するDomainを準備しておけばよいのです。

もちろん、あなたの興味の対象や参加者のバックグラウンドによって、Domainの構成要素=Topicsも異なる可能性はあります。ただ、DomainがFashion industryである限り、左のTopicのうち一つも“カスらない”ということは無いはずです。

2つめのポイントです。

上記の設定は、「あなたは2週間後にFashion industryの交流会に出席します」となっていました。が、これが異業種交流会だったらどうでしょう?Fashion industryの交流会でのChatのTopicは、Predictしやすかったのですが、様々な業界の人が混ざっている異業種交流会の場合、Chatで扱われるであろうTopicの幅はかなり広くなるに違いありません。どうしましょうか!

Influenceが2つめのポイントです。あなたが最初の自己紹介をしてしまいます。”Hi. My name is Jun. Nice to meet you. I work in the fashion industry….”という具合です。その後、他の人が話し出すまであなたのことやIndustryのことを話してもいいし、”Are there anyone in this industry too?”などとフッてもいいです。最初にFashion industryのTopicが出たので、しばらくはそのTopic辺りを浮遊することが多いと思います。また、他のTopicに移るとしても、何か関連のあるTopicに移行することが多いと思います。

どうでしょうか?Influence、是非積極的にチャレンジしてみて下さい。

下の5つの図は、この”Fashion” industryというDomainを構成している5つのTopicsです。各Topicについて数分話せるコンテンツを持っていれば、このDomain全体で15分近くは話せます。慣れれてきて、アドリブを使えるようになれば、20分を超すことも!つまり、2者間での会話なら30分以上はモつ目論見です。通常のChatとしてはかなり長い時間です。これだけネタに余裕があれば、相手の様子を見ながら最適なTopicを選び、適切なDeliveryを駆使して会話を楽しむ余裕が生まれます!

GAMBIT Linkの特徴

GAMBIT Linkは、下記のような特徴があります:

     a) 自然なコミュニケーション
     b) 拡張がしやすい
     c) 保存性が高い

a) 自然なコミュニケーション
もしあなたが既にグローバル・マネージャだったり、将来的に海外での勤務を希望しているとしたら、フォーマルで論理的なコミュニケーション・スキルとともに、少々カジュアルで双方向のコミュニケーションも必要になります。例えば、会社の今後の方針を皆の前で発表する。そのpresentationの後、質問に来てくれた数人と個人的に話す。こんな場面では、是非、two way communicationに切り替えて信頼関係を構築して下さい。Neuro-networkアプローチで、会話があちこちに飛んでもフォローしやすいです。

b) 拡張がしやすい
トピックをどんどんつなげていけるから、3ヶ月もすれば自分の仕事に関してかなりのことは話せるようになっているでしょう。その他、ちょっと硬めの、御社の紹介や営業トークなども扱うことが可能です。話がどう進むかちょっと不安なjob interview対策にも活用可能です!

c) 保存性が高い
GAMBIT Linkは、まるで自分の脳の代用です。また、topicやdomainのコンテンツが保存ができるから追加したり修正したりすることも簡単です。何度も使っているうちに表現もみがかれて行きます。

こんなふうになりたい人たちのためのGAMBIT Link

can you chat in English?
  • コンファランスなどでネットワーキングをもっとうまくできるようになりたい
  • (外国人の)上司や同僚、部下と雑談をしたい