日常会話で「問題」という言葉が使われるとき、「何か悪いこと、嫌なこと」くらいの意味で使います。一方、私たちProblem-solverがProjectで使う「問題」といいう言葉の意味はちょっと違います。どう違うでしょうか?
こんな角度から考えてみて下さい・・・クライアントが私たちProblem-solverに望むことは“問題解決”だから、彼らに呼ばれて探すべきは「何か困ったこと」だけで良いのでしょうか?
もうちょっと私たちProblem-solverに馴染みのある言葉を使って考えましょう。「問題」という言葉を使ったとき、前のSlideの2つのTypeに加えてもう一つが考えられます。順に解説します。
1つめは、「問題」という言葉を使ったときに最も典型的(Most likely)に頭に浮かべる状態です。つまり、今何か困ったことが既に起きており、それを解決したい必要性がある状態です。「頭が痛い」、「売上が出ない」などです。Value proposition canvasのPainに当たります
(チャートの説明: 赤い●で中にバツ印があるマークは、「問題」の位置を示しています。矢印が「Solution(解決策)」で、その先にある小さいグレーの●が、「問題が解決された状態」です。左端のY軸(Y axis)の+サインは、「良い/好ましい状態の領域」、-サインは、「悪い/好ましくない状態の領域」を示しています。)
2つめは、現状では、「プラスマイナスゼロ」あるいは、「どちらかと言えばプラスすれすれ」の状態です。血を流している訳でも、赤字を出している訳でもありません。そのため、ImmediateなSolutionは必要としていません。ところが、(例えば)その会社のCEOは、「もっと業績を伸ばしたい」とか、「IPOを目指すんだ」とか言っている状態です。今よりも更なる高み(より良い状態)を手に入れたいのです。これは、Value proposition canvasのGainに当たります。
最後も、2番めのケース同様、「プラスマイナスゼロ」あるいは、「どちらかと言えばプラスすれすれ」の状態です。ただ、2つめのケースと違うのは、「このままの状態が続けば、何か悪いことが起きる(マイナスの領域に陥る)」と分かっていることです。例えば、「去年まで生産が追い付かないほど売れていたブランドの売れ行きがだんだん落ちて来た。」、「XYZという携帯電話のモデルが非常に売れているが、貿易摩擦の影響がサプライチェーンに及び、部品が今の量輸入できなくなる可能性が非常に高い(そのため、生産ができなくなり、売上も立たなくなるだろう)」などです。
さて、実は、ここからが重要です。単に分類することが目的ではなく、私たちが実際にProblem-solvingをに取り組む際にどんな(有用な)Implicationsがあるのかを考えることに価値があります。
いくつかの特徴を軸にこれら3種類の「問題」を眺め直してみましょう・・・
その“特徴”は、次の3つです:
A. 原因は存在するか
B. 新規事業開発のような特徴があるか
C. 解決に使う時間が多くあるか
これらの視点から3つの「問題」の特徴を捉えると、それぞれのRecommended アプローチに関する示唆が見えてきます・・・
Type 1: 目の前で「血を流している」状態なので緊急の処置が必要。症状の直接的な原因だけに限定して処置する
Type 2: 現状では満足できないものの、緊急性はない。何か新しいアイデアが必要。新規事業を始める要領で進める
Type 3: 原因が特定できることが多いので、Solutionは原因への処置が中心になるが、Type 1よりは時間的な余裕があるので、場合によっては新しいBusinessを開発するようなアプローチになる
それぞれの特徴を捉えて取り組む必要があります。
どのようにアプローチを変えるのか?
追って情報をUpdateして行く予定です。
Stay tuned!
ご質問やコメントなど、お持ちでしたらどうぞお気軽に!
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