数々の機関や著名人が報じるように、コンサルティング業界は、このままでは持たないなのか?
確かに、Statistの統計によるとコンサルティング業界の売上の減少はすごい。特に、製造業に対するサービスは、24%程度も減少している。もし、製造業に特化するコンサルティング・ファームだったら、収入が1/4も減ってしまう。そのファームの存続(life-or-death situation)にも影響しかねない数字。何が起こっているのか?
誰かに仕事を奪われているのか?コンサルティングのプロセスを俯瞰すると、”部外者”によって次々に侵食されているのが分かる。
例を挙げれば・・・(上図参照)
◇Define Problemのステップ
問題を特定する際、大局観が必要になる。それに必要なのが環境や業界に関する情報入手だが、このStepは既にVizasqやMimir、SPEEDAなどに代替されている。利便性は上がるが、情報ソースを共有している限り、競合コンサルと目を見張るほどの差を出すことは難しくなる。(皆が日経を読んでいれば、誰もが同じような発想しかできないのと同じ)
◇Develop/Conduct Issue Analysisのステップ
分析の分野でのTechnologyの進展は早く、(先のArticleでの引用されていたように)数々のStart-up企業が安価で信頼できる分析ツールを世に出している。(デモリンク:Domo、Looker、CB Insights)
しかも、Former consultants(元コンサル)が一般企業に増えれば、コンサルティング・ファームの”秘伝のタレ”である各種メソッドも彼らに渡ることになる。主なProjectsのBest practiceは書籍やセミナーなどの形で世に既に広く出回っている。
(・・・と思ってリサーチしてみると、私と同じ様な危惧を持っている人たちは他にもいるようだ:下図)
こう考えて行くと、今後コンサルティング・ファームが真価を発揮できるのは、Structure Problems, Prioritize Issues、Synthesize Findingsなど(いずれも2つ上のコンサルティングのプロセス図参照)に限定されることになる。どのtaskもクリエイティビティが必要になりそうだ。特に、コンサルティングプロセス全体のキモであり、他社との差別化の源泉になり得るSynthesize Findingsは、Scenario skill(まだ見えない未来を推測する力)、Integration skill(「だからどうなの?」に答える統合力)、Big-picture skill(物事を俯瞰する力)など、FactのAnalysisからもう一歩飛躍(Leap)した能力が必要になってきそうだ。
現在のところ、コンサルティング業界はDisruptはされる(従来のやり方が壊される)可能性は高いものの、新しいTechnologyが代替できない価値を出し続ければ、つかの間は(笑)大丈夫かも・・・
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